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股関節は人体のなかで一番大きい関節です。
頭・首・肩・上肢・胴体・骨盤など上半身の重みを受けとめ、なおかつ、それ自身も大きな動きをする関節なので、全身の要でもあります。
股関節は骨盤とつながり、骨盤は脊柱(腰椎・胸椎・頚椎)とつながっていますから、体のどこかに問題があると、股関節に負担をかける結果となります。
股関節の痛みは、股関節にあるのではなく、 原因は他にあって、たまたま股関節に不具合(しわ寄せ)がきたただけの場合と、生まれつき股関節自体に問題を抱えている場合があります。
また、スポーツをしていて股関節を痛める人が多いですが、多くのスポーツでは、その競技のためだけの特異的なフォーム(例えばゴルフや野球のバッティング、投球動作など…)を奨励され、その繰り返し運動を行うことによって股関節の障害が起こることがあります。
股関節痛を引き起こす疾患で最も多いのは、変形性股関節症ですがその他にもいろいろな疾患があります。
【先天的な股関節の障害】
• 先天性股関節脱臼(成人・乳児)
• 臼蓋形成不全症
• 外反股
• ペルテス病
• 大腿骨頭すべり症
【股関節の変性によるもの】
•変形性股関節症
• 弾発股(弾撥股:だんぱつこ)
• 大腿骨頸部壊死
• 特発性大腿骨頭壊死
【婦人科系の問題に起因するもの】
• 骨盤内のうっ血による股関節の痛み。
• 婦人科系の臓器の変位による股関節の痛み
• 子宮筋腫による股関節痛
【外傷・スポーツ障害】
• 恥骨骨炎(鼠径部痛症候群・グロインペイン症候群)
• 仙腸関節の疾患による股関節の痛み
• 股関節捻挫
*赤字の疾患による股関節の不調は、病院での検査
(レントゲンやMRIなど)では不明の可能性があり、治療は痛み止めと湿布だけで終わってしまう場合が多いでしょう。
そのようなときは迷わずご来院ください。
原因不明の股関節の痛みの、キーワードは
骨盤内圧の上昇
です。
内臓の下垂などにより、上方から骨盤に圧力がかかると、その圧力は
下記の赤○・青○の部分にある隙間から逃げようとします。
ここは神経や筋肉の出口にあたり、ここの圧力が高くなると股関節や下肢に痛みが放散します。
これが女性の股関節痛の原因となることが非常に多いです。
この状態になってもレントゲンやMRIではなにも診断できません。
また、股関節は
子宮や卵巣を支える大切な支柱でもあります。
子宮(男性では前立腺)は下腹部において人間の身体の中心に位置していなければなりません。
良く知られていることですが、我々は歩くときに骨盤(いわゆる仙腸関節)が交互に前後ろに動いています。
この動きの中心になる場所が子宮に他なりません。
特に女性は骨盤の形状が横に長く縦に短い形になっているので、どうしても男性に比べて、下腹部の中心である子宮(男性では前立腺)と足の付け根までの位置関係が長くなります。
そのため男性に比較して足の付け根である股関節が不安定になってしまいます。
子宮と卵巣はとても存在感の大きな臓器です。この位置が少しずれてしまっても股関節には大きな影響を及ぼします。
この子宮と卵巣の位置異常による股関節の問題は、ある程度、年齢を重ねてきた女性にとってとても面倒な問題です。
何故ならば原因となるこの婦人科系の問題を治療しないと、股関節の障害はいつまでたっても根治しないからです。
股関節痛で来院された患者様にはスクリーニング検査によって、この婦人科系の問題があるようでしたら、股関節の治療と並行して、婦人科系の問題にも対処して参ります。
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