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下町のオステオパシー治療院 みづほ整骨院

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〒116-0014 東京都荒川区東日暮里1-2-3

                 みづほ整骨院



          脳脊髄液について

日常、臨床の現場で患者さんと接しているとき、患者さんの使われる言葉と、我々のような身体の専門家が使う専門用語にギャップがあることがしばしばあります。「尾てい骨」もそのひとつです。患者さんはお尻の真ん中の骨を指してこう呼びますが、この部分は本来「仙骨」と「尾骨」から成ります。まあ、両者とも背骨の変化したものなので、あまり厳密に分けることもないのですが、この骨が「頭蓋骨」とつながっていると言ったらどう思われますか?この尾てい骨と頭蓋骨は髄膜という膜で密接につながっているのです。髄膜は「髄膜炎」などとよく使われる言葉ですよね。これは脳と脊髄を被っている大切な膜なのです。この膜は3層から成り、外側から「硬膜」「くも膜(くも膜下出血で有名ですね。)
「軟膜」と呼ばれます。この中の一番外側にある「硬膜」が、実は頭蓋骨や脊椎の骨の膜の一部なのです。そしてこの硬膜は頭蓋骨と上から数えて一番目と二番目の首の骨と仙骨にしっかりとくっついているのです。
         

皆さんもご経験があるかもしれませんが、しりもちをついた人はそのとき、頭に「ガーン!」と星が走ったということをしばしば口にします。これは尾てい骨に加わったショックが、硬膜を通して脳に衝撃を与えるためにおこる現象なのです。

頭の骨と骨盤は兄弟のようなものなのです。事実、頭の骨と骨盤の動きは協調しながら動いているのです。ですから、骨盤がズレると、同じように頭の骨も捻じれます。腰が硬くなると頭も固くなります。そして腰が不安定になると頭の骨は硬くなるのです。これはどうして起こるのでしょうか?



ちょっと考えてみて下さい。あなたが高いところにポツンと立たされて、そこの足場がぐらぐらしていたらあなたのからだはどうなりますか?あなたはきっとその不安定さに身が縮むことでしょう。そして歯をくいしばってバランスを保とうとするはずです。人間のからだでもそれと同じことが起こります。骨盤や胸郭が不安定ですと、上に乗っかっている頭や首はそれ自身を支えるために一生懸命に硬くなろうとします。

さて、犬や猫を思いうかべてみてください。犬や猫は自分たちの感情を、尻尾をふってあらわしますね。うれしいときは尻尾をふってみたり、怒ったときは尻尾をピンと立てたりしますよね。自宅で犬や猫を飼っている方々なら、彼らの感情は尻尾を見ればある程度理解できるはずです。これは何故でしょうか?じつは尻尾を動かす筋肉は、顔の表情を表す筋肉と発生学的に同じものからできているのです。彼らは元気がないとき、尻尾をダラリと垂れ下げていますよね。人間もじつはまったく同じなんです。人間には尻尾がありませんから、尾てい骨がからだの中に陥入して硬くなってしまうのです。

    

そのような状態になると我々人間は、元気がでなくなってしまうのです。どうもカラダの調子が悪いとか、最近疲れがとれないなんて訴える方の多くのお尻は、このような状態になっていることがしばしばみられます。




             脳みそは水に浸かってる!?


髄液ってご存知ですか?我々の脳や脊髄は脳脊髄液という液体のなかに存在します。この脳脊髄液は脳の一番奥深くにある「脳室」というところで1日に500ml〜600mlつくられています。正常な人で、1分間に6〜12回、脳から仙骨の間の硬膜下で循環しています。さて、この脳脊髄液というのは、中枢神経(脳・脊髄神経)にとって、代謝機能を司る重要な液体です。すなわち、中枢神
経に栄養分を運んだり、老廃物を取り去るなどして、重要な新陳代謝を助ける役目を果たしている のです。
そしてその循環によって神経の栄養素である脳脊髄液は末端の神経に流れていきます。その流れに支障がきたすと様々な病変、症状が現れるのです。この髄液が多すぎると頭はパンパンに膨れたようになります。この状態になると脳内の圧力が高まって、脳や脊髄が圧迫され、正常な神経活動

が阻害されてしまいます。これが病的に膨れた状態になると「水頭症」という病気になります。しかしこの髄液の過多は、病的な状態でなくとも、例えば睡眠不足や、飲みすぎた次の日、薬の飲みすぎなどで容易におこります。

またこの髄液が少なくなると頭蓋骨が萎縮した状態になり、脳や脊髄などの中枢神経から末梢の神経に栄養素が行き渡らなくなります。

この髄液のバランスこそ、健康な身体を維持するためには忘れてはならないものなのです。このバランスが崩れると、様々なからだの不調が現れます。それは一つ一つ症状名をあげればきりがないほど存在します。「頭痛」や「めまい」、「耳鳴り」など傷病名がつくものも勿論、不眠症や全身の倦怠感など病院にいっても「自律神経失調症」と片付けられてしまう様々なカラダの不調の原因になってしまいます。

            あたまの骨は動いている?!

骨」というものを考えると、普通は「硬いもの」「しっかりしたもの」と思われがちです。確かに我々が「骨」というものを自分の目で見る機会があるとしても、それは白く硬くなった「骨」しかないでしょう。しかし我々生きている人間の「骨」は、想像しているより、実はとても柔らかいものなのです。骨にもいろいろな種類がありまして、手足の骨のような比較的硬い骨もあれば、肋骨の前側のような柔らかい軟骨、頭蓋骨のような「膜」からできている骨だとか、体の骨はその箇所の必要に応じて硬さが異なるものなのです。元々、「骨」も「筋肉」も「腱」も「血管」も同じ成分のものから成り立ちます。これを「結合組織」と呼ぶのですが。これは食卓にでてくる牛肉でも豚肉でも、お肉のなかにスジ張って噛みにくいところがありますよね。「結合組織」とはあのようなものだと思ってください。弾力性があってしっかりしたものなのです。その結合組織のなかで、硬くしっかりと身体を支えなければならない必要になったところに骨細胞が集まり骨となるのです。同じようにやわらかく伸び縮みする必要になったところに筋細胞が集まり、筋肉となるのです。骨は身体を支えるためには硬く太くなります。しかし体重を支えなくて済むところにはそんなに太くなったり、厚くなったりはしません。自然はムダなことはしないのです。その一つが頭蓋骨なのです。
       

普通、骨が一人前の骨になるためには、骨になる前に一度、軟骨になります。骨はそうすることによって強度を増します。しかし頭蓋骨の大部分は筋(スジ)から直接骨になってしまう珍しい骨なのです。ですから頭蓋骨は骨のなかでも大変柔らかい構造になっているのです。よく昔の親父さんの怒鳴り口上で「豆腐の角に頭ぶつけて…」と言うセリフがありましたが(実は私もよく言われたクチなので…)(^_^;)まあ、豆腐とは言いませんがちょっと硬いものがあたるだけですごく大きなダメージを残してしまうのです。特に、頭の骨の柔らかい子供さんが、何かの拍子に強く頭を打ったりすると、その衝撃は成長した後々まで残ってしまうことがしばしばみられます。

また、出産時のストレスも見過ごすことのできないものです。狭い産道を通過する際に、胎児の頭蓋骨は多くの外傷を受けます。

注 頭の形と頭蓋骨の柔軟性とは、まったく関係が有りません。形のことは気にしないでくださいね。

では頭蓋骨はどうして柔らかい構造になっていると思いますか?それは、前に述べた髄液の流れと密接に結びついているのです。

先ほど述べたとおり、頭蓋骨の中は、脳実質と髄液に満たされていますが、髄液が健全に循環するためには、ある程度頭蓋骨が膨らんだり縮んだり出来なくてはならないのです。

健康な人間では、それが一分間に6回から12回くらいのサイクルで起こっています。これを我々は『C.R.I』と呼んでいます。この動きはしばしば『呼吸』の動きに対比されます。呼吸と同じように、健全な状態であれば、大きくゆっくりとしたリズムで動きますが、調子が悪いときなどは、小さく小刻みに動くようになります。

この動きはとても微細な動きであり、この動きを自分で感じ、なおかつコントロールできるようになるまでには治療師として相当の経験が必要になります。
      

   老 化 は 硬 化 !

さて「老化」ということを考えてみましょう。老化とは歳をとること。齢を重ねること。これは勿論間違いではありません。人間誰でも一年に一度は年齢が増えていきます。齢を重ねれば少しずつカラダも衰えていくことは自然の摂理でしょう。しかしちょっと待ってください。例えば同じ年齢の方でも、ある人は実年齢よりずっと若く見えたり、またある人はずっと高齢者に見えたりすることは別に
珍しくありません。このような差は一体なぜ起こるのでしょうか?一概には言えませんが、これには食生活に気を使い、運動を欠かさず続けている方でも、そうでない方でもあまり関係がないようです。

この老化の秘密の原因のひとつに、身体の硬さがあげられます。老化には身体の、とりわけ頭の骨である頭蓋骨の硬化が密接に関係しているのです。一般的に人間の身体能力が人生のうちで最大になる時期は20代半ばと言われています。そしてそれは頭蓋骨が完全に骨化する時期と全く重なるのです。

では何故、頭蓋骨が硬くなると老化が始まるのでしょうか?これには先ほどお話した髄液の還流障害と、脳の圧迫が挙げられます。頭蓋骨は、髄液を産出し、身体の隅々まで運ぶためにゆっくりと動いています。頭蓋骨が硬くなるとこの動きが小さく小刻みになってしまいます。そしてC.R.Iの動きを邪魔してしまうのです。
そうすると、大切な中枢神経の新陳代謝が阻害され、健全な神経の活動が低下してしまいます。

「あたまの硬い人」はけっしてホメ言葉ではありません。このような頭になると身体全部に老化が進んでいきます。そうならないためにはなにが必要か!

適度な運動。必要以上、食べすぎ以下の食生活。規則正しい日常生活。これは勿論大切です。しかしそれ以上に必要なのは、柔軟性のある身体なのです。

クラニアル・ヒーリング・セラピーをぜひお勧めします。この治療は、やさしいタッチでとても心地良いものです。この治療は、すべての方に適応されます。特に

デスクワークで常に神経をつかわれている方。

不眠や睡眠不足の方。

病気ではないのに、最近どうも疲れのとれない方。

自律神経が病んでいるとお思いの方。

頭痛、肩こり、めまい等ある方。

等々、どんな方にもお勧めいたします。

頭の骨は、とても繊細なものです。この治療にはたいへんな知識と技術と経験が必要です。

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